しょーいちです。
突然ですが、僕はお庭が好きです。
しかも有名な寺院にある大庭園ではなく、こぢんまりとした場所が好きなのです。
キーワードとしては、
- 縁側に座ってぼんやり眺められる「観賞型」
- 背後の景色を用いて、狭い面積でも雄大に見せる技術「借景」
- 水を引いて池や滝を表現した「池泉庭園」
これらのキーワードが含まれると、僕の食指がビビっと動きます。
そこで、京都の中でも比較的混雑せず、かつ「ぼんやり」できた、お勧めスポットを紹介します!
庭園近くにあったお店の紹介なども入れていきたいなと思っています。
さて、第1回は「正伝寺」です。
デヴィッド・ボウイがCMのロケ地に選んだとして有名な場所。
しかし市街地から少し離れているので、あまり人の来ない穴場スポットです。
比叡山を借景に、美しい枯山水のお庭が広がっているそうです。
これは是非、行ってみるしかありませんね。
正伝寺は最寄り駅が遠いので、バスを使います。
京都駅からも行けますが、バスターミナルの混雑や渋滞に巻き込まれやすいので、北大路駅からバスに乗るのがオススメです!
バス停は「1番」か「37番」のバスに乗り、「神光院前(じんこういんまえ)」で降車します。
バスを降りて、正伝寺までは10分ほど歩きます。
しばらく歩くと、看板が見えてきました。
看板に従ってしばらく歩きます。
住宅街の細い道を進むと、大きな門が見えてきました。
門をくぐり、大きな杉木が立ち並ぶ参道を進みます。
空気がシンとして、京都とは思えないほど静かです。
地面や岩垣の苔が、雨を含んでぷっくりしています。
苔に乗った水滴がキラキラして、初夏でもひんやりと感じさせてくれます。
しばらく階段を登ると、立派な建物が見えてきました。
ここが目的地の正伝寺です。
靴を脱いで参拝するスタイルです。
参拝料は大人1人400円です。
庭園は写真撮影可能ですが、建物内は不可ですので注意しましょう。
さて、受付をすませて中に入ります。
奥には、まさに「静寂」を表した庭園が広がります。
参拝客は僕一人のようなので、この静寂の魅力を堪能できますね。
赤いマットに座り込み、お庭を眺めます。
今日は雲で隠れていますが、向こうには比叡山がそびえています。
ここは音が少なくていいですね。
ずっと向こうに町の音が聞こえますが、ほとんど伝わってきません。
ここで聞こえてくる音は、
吹き抜ける風、
野鳥の鳴き声、
雨雫が跳ねる水音。
自然の音に耳を傾けながら、枯山水のお庭に座って、雲が流れていくのをじっと見つめます。
だんだん眠たくなってきて、
庭を見ているのか、夢を見ているのか、
分からなくなっていきます。
ぼんやりの境地に至れます。
そのまま、うつら、うつらとしていると、隣に人の気配をかんじて、はっと目を覚ましました。
気が付けば、1時間ほど経っています。
そろそろお昼なので、重い腰を上げることにしましょう。
建物の中には、身の丈を越える大きな涅槃図の絵があるのですが、
よ~く見てみると、すべて小さな文字で描かれています。
それに気付いてから俯瞰してみると、その絵のすごさに圧倒されます。
ぜひ、お庭とともに見てみてください。
さて、正伝寺を出て、お庭の裏側を見てみます。
ここからお庭を見ると、先ほどの光景が全く思いつきません。
僕が借景を用いた庭園が好きなのは、このように上手くお庭と外界を隔てている所ですね。
さて、お腹が空いてきたので昼ご飯を探しましょう。
歩いて10分くらいの場所に、「 とうひち」 というラーメン屋があるそうです。
早速、行ってみましょう。
店内は綺麗で、今どきのお洒落さがあります。
食券を購入するタイプで、僕は券売機に貼られたオススメにしたがって「鶏醤油らぁ麺」を頂きました。
ずるずる。
スープはあっさりした、出汁の風味を感じる醤油味です。
中華スープよりも、うどんやそばのようなジャンルの出汁に感じます。
細麺も口当たりが特徴的で、噛み応えがありました。
そして何より、白ねぎがうまい。
豊かなねぎの風味と、噛めば甘さがじゅわっと出てきます。
今日は無かったのですが、「白ネギご飯」なるものもあるらしい。
食べたかったです…。
もしお腹が空いたら、寄ってみてください!
有名な枯山水の庭園がありながら、静寂を保ち続けているお寺です。
騒がしい日常から逃げたくなったら、ここはおすすめですよ!