7日目 ナント蒸留所 → 味噌汁と感動の再会

しょーいちです。
昨日に急遽、泊めていただいたお宿にもお別れして、次の目的地へと進みます。

今日はまず、ボスウェルという町へ向かいます。

ひたすら田舎道を走ります。
30分ほど運転しても、ほとんど車とすれ違いません。
広大な草原の光景をひとり占めです。

走っていると農場でしょうか、大きな散布機が並んだ草原をよく見かけます。
時速100キロで走ってもしばらく続くので、かなりの面積です。

巨大な散布機
霧状の水が散布されてました。

ボスウェルに早く着いたので、アデレート山(Mt.Adelaide) という高台まで行ってみます。


一見、貯水施設のような所なのですが、

貯水施設

山の斜面側は景色を眺められるようになっています。
ボスウェルの町がまるっと見えますね!

山の高台
タンク施設の反対側です。

誰もいなかったので、格好つけて写真を撮ってみます。

切り株上で格好をつける。
眺めは最高でした!

キザっぽいですね。
ここでぼんやりと「もう旅行も後半なんだなぁ」と考えながら過ごしました。

さて今日の目玉は、ナント蒸留所(Nant Distillery & Estate Tasmanian Highlands)という所で酒蔵見学です!


10時から開いてるらしいので、さっそく行ってみると…

閉まってる!
慣れない英語で電話をしてみると、今日は12時からしか開いてないらしい。

しかたなく街に戻りますが、他のお店も営業時間が変わっていたり、道路が封鎖してたりして入れません。

調べてみると、今日はアンザックデーというオーストラリアの祝日でした。
どうやら戦死者の追悼をする日なんだそう。
なんか無理を言ってごめんなさい。

でも、予約してしまったので、蒸留所に行ってみます!

ナント蒸留所の入り口

12時過ぎに伺うと、ゲートが開かれてました。
そして、そのゲートをくぐると、

蒸留所の正面

お、おしゃれー!
日本の酒蔵とはやはり雰囲気が違いますね!

建物に入り、ツアーを予約したものだと伝えると、
「ごめん、今日は13時半からなんだ。その予約用紙に書いてなかったね。」
と言われました。

おぉ、まだ1時間半も待つのか…
と思っていると、

「お詫びに、何か食べていきなよ」

と言ってくださりました。
なんという優しい人なんでしょう!
(実は英語が聞き取れなくて、ツアーが終わるまで、この昼食代を払わなければとそわそわしてました。)

そして、注文したのがこのハンバーガー。

ナント蒸留所のハンバーガー
たしか、20$(約1600円)くらい。

初めてお肉の焼き加減を聞かれたので戸惑いましたが、ミディアムでちょうど良かったです。
そしてソースは、ウイスキーBBQソース!
ほんのりウイスキーの風味がするそうです。

フォークとナイフがありましたが、マナーが分からないので直接ガブり。

おぉー、肉じゃ、肉がステーキじゃー!

肉汁たっぷりステーキを贅沢に、チーズや野菜と挟んでハンバーガーにしている感じ。
食べる前はマナーを気にしていましたが、もう無心でかぶりつきました。

外の景色も、最高なんです。
これを見ながら、ツアー時間まで贅沢に過ごしました。

蒸留所カフェからの景色

さて、ツアーが始まったのですが、もちろん英語が分からないので1割ほどしか理解できません。
単語を聞くと、タスマニアウイスキーの歴史から、ナント蒸留所の歴史と作り方まで丁寧に説明してくださっているのは分かります。

水車で歯車を動かし、麦などをすりつぶす所や、

水車
今もぐるぐる回っています。

樽に入れて保存しておく所、

樽の貯蔵
ひとつひとつナンバーが刻印されています。

すりつぶした麦を発酵させるタンク。

発酵させるタンク
左が一番若く、右のタンクほど発酵が進んでいます。

ここで水を加えて、ウイスキーの元を作るそうです。
匂いを嗅がせてもらったら、蒸留する前はまるでビールのような匂いでした。

その後、80℃で一次蒸留(左の大きい方)、45℃程で2次蒸留(右端に見える方)して、不必要な成分を捨ててウイスキーの精度を上げていきます。

蒸留設備
アルコールの刺激臭と、何とも言えぬ発酵臭がします。

参加者の皆さんは詳しそうで、いっぱい質問をしてました。
僕は言葉が出てこず話せませんでしたが、隣にいた欧米人っぽいイケメンパパさんと、なぜか少しだけ仲良くなりました。

さてツアーが終わったら、お楽しみの試飲です!

左から、バーボン、シェリー ポート ウイスキーの三種類です。
全部、味が違うんですよ!

3種類の試飲

バーボンは特融の癖のある香りで、まさにバーボン!
シェリーは甘みが膨らむ香りで、すこし優しい。
ポートは濃厚な木の香りに、ピリっとスパイシーさが広がります。

お店の人の勧めで「ストレート」「少し手で温める」「水を数的垂らす」の3種類を試してみます。

この方法、本当に味が変わるんです!
刺激がマイルドになったり、香りの広がりが変わったり。

まるで香水のテイスティングをしているような気持ちになります。

その後、3種類で気に入ったものの1つを選ぶと、さらに強めのタイプを試飲させてもらえます。
僕はポートを選びました。

一番右がAmerican Port Cask です。

くぁ…、強い!
舌を刺すような強さがあります。

ボトルを見ると American の文字。
ウイスキーに詳しくないのですが、西部劇をイメージすると、なるほどこれも風情を感じるようになります。

思わず、お土産でバーボンとポートウイスキーを買ってしまいました。
ツアー・試飲・お土産を足して、310$ (約25000円)ほど使いました。
大散財です。買い物終わってから、ちょっとだけ後悔しました。

さて、では宿に向かって出発です。

…あれ、お酒飲んだんじゃない?
飲酒運転じゃない?

と思われたかもしれません。

しかし、オーストラリアでは少し法律が異なり、一定基準までのアルコール濃度までなら違反にならないのです。
詳しくは、別記事で書きたいと思います。

タスマニア州の法律を調べてみました!

今回はくちびるを濡らす程度にしか飲まずに試飲したので、基準には達していない、と思います。

しかし、リスクはもちろんあり、おすすめはしません。
捕まる可能性も否定できません。
なので、十分に理解した上で判断してください。

正直、僕は超ビビりながら運転しました。

なんとか無事に、今日の宿泊先のキャンベルタウンまでやってきました。

今日のお宿は、Ivy on Glenelg というお宿です。

http://www.ivyonglenelg.com.au/

Ivy 正面
軒先にはコスモスが咲き誇ってます。

主人はすこし強面ですが、とっても優しい方です。
部屋に入ると、ものすごい広い部屋でした。

「ここが今日の君の部屋だ。贅沢に使って良いよ」

室内
縦長の部屋で、向こうまで続いています。

ベッドが並ぶ寝室を抜けると

リビングダイニングキッチン
手前がリビング、向こうがダイニングキッチンです。

なんとリビングダイニングキッチンがありました。
お鍋や調味料、ジュース等の飲み物、朝食のパンやシリアル・パスタ麺など沢山揃っており、長期滞在したくなる設備です。
食器洗い器もあり、自炊して食べても良いそうです。

そして、一番嬉しかったのは、

「君のために、味噌スープを準備しておいたよ!」

ご厚意で準備してもらった味噌汁

うおぉぉ! 味噌汁だ!
久しく日本食と離れていたので、すごく嬉しいっ!

その先にはバスルームがあり、タオルもたくさん準備してくださってました。

バスルーム

さて部屋を見終えたら、荷物を置いて晩ごはんを食べに行きましょう。

宿を出ると、綺麗な夕焼けが広がってました。
タスマニアに来てからずっと、田舎が綺麗でたまらない。

宿向かいの景色
学校のグラウンドのようです。

さて晩ごはんは、宿の主人おすすめの Zeps というカフェです。
人気なお店らしく、行きたい時間を伝えると主人が予約してくださりました。

僕は17時半と早めに行ったので空いていましたが、時間が経つにつれ人が沢山入ってきました。

今日はパスタを頼んでみました。
平麺は初めて食べますね。
ビールは XXXX GOLD という、オーストラリアの代表ビール。
ラガーだけどそこまで苦くなく、ごくごくと飲める味でした。

Zeps の夕食
キノコの豊潤な香りがたまりません!

ここのパスタも美味しい!
麺はモチモチしていて、噛む感触が楽しくなります。
クリームソースも濃厚で、さっぱり系ビールとの相性もバツグンでした。
全部で24$(約2000円)で、大満足でした。

帰る頃には風が強くて肌寒くなり、早足で宿に戻ります。

少し酔ってしまったので、シャワーを浴びて、21時にはベッドに入ります。
早めに寝て、明日早起きして頑張ります。

では、また明日。